台湾には珍しい西洋の街並みを残す淡水、その中でも際立って白亜に輝く建物があります。
それが今回ご紹介する小白宮です。
小白宮について
かつては貿易港であった淡水、貿易が盛んに行われていたため、清朝は税関を設置し外国人を雇っていました。この小白宮こと「前清淡水関税官邸」は、税関で外国人の住居を設ける目的で建てられました。
建物の外観は白を基調としたコロニアル洋式、その特徴から小白宮(リトルホワイトハウス)と呼ばれる様になったそうです。
その後、日本統治時代が始まり、日本の税関長によって「五十会クラブ」が発足しました。小白宮は当時の税関職員やクラブ会員の娯楽施設として使われ、それが現在の原型になっています。
営業時間・場所
小白宮の場所は淡水老街を北西へ進んだ場所にあり、淡水駅からも歩いて行ける距離にあります。
営業時間は以下の通り
平日: 9:30~17:00
土日: 9:30~18:00
入館料は紅毛城・滬尾炮台と共通券となっており、80元です。
小白宮を実際に散策
小白宮への入り口は真理街通りから一本奥に入った所にあり、少々分かりづらかったです。
入り口は行ってすぐ右にチケット売り場があります。
既に共通券をお持ちの方は、手の甲のスタンプかチケットを見せそのまま入場できます。
販売は共通券のみですから、「ワンチケット!」とかで購入できます。
チケット売り場で貰えたパンフレットは以下の通り、どれも日本語ありがたや!
まずは外側を周っていきましょう。
小白宮の外観
小白宮の様な様式の建物はイギリス植民地の国で良く目にするので、何だか東南アジアにいる気分です。
こちらは敷地内にある郵筒型消火栓、日本統治時代に水道が敷かれ、生活用水と消防用の水を兼ねていたそうです。
下は清仏戦争での砲弾跡だそうです。なぜ風化しないのか不思議!
小白宮の裏手にはオープンカフェがありました。
老街から小白宮までは少し距離がありますから、こちらで小休憩をとるのもありですね。
それではいよいよ小白宮の中へ!
小白宮の内側
チケット売り場で貰ったパンフレットによると、コロニアル洋式の建物の中でも以下の様な特徴を持つ建物を「バンガロー建築」と呼ばれているそうです。
- 湿気を逃がすために「底上げした土台(基礎)」
- 雨避けと採光のために建物周りに配された「回廊の様な屋根付きテラス」
- 光を大きく取り入れるための「大きな窓」
- 効率よく雨水を排水するための「四方に広がる大きな屋根」
これらの特徴を見ながら建物を見ていくと面白いかもしれませんね。
こちらが小白宮の見所の一つ、コロニアル洋式の回廊です。
小白宮の全景図。かつては長方形の建物でしたが、日本統治時代に厨房が増設されたそうです。
こうして鳥瞰的に見ると、意外と小さい建物に見えます。
館内は博物館になっており、建物の作りや歴史について学ぶことが出来ます。
展示パネルには部分的にですが日本語解説も入っており、嬉しい限り。
撮影コーナー
紅毛城に対し、小白宮はかなり人が少なく、のんびり見学できました。
淡水へお越しの際は、ぜひ足を伸ばしてみてください。