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香港 ヴィクトリアピークの松林砲台

ヴィクトリアピークの山頂を一周する形で配置された遊歩道「盧吉道」から少し下った場所に松林砲台というイギリス軍の砲台跡があります。

ヴィクトリアピークから歩いて結構距離があることから、観光雑誌ではあまり紹介されない場所です。

知名度が低いからか観光客は殆どおらず、観光地としての整備もされていませんでした。

 

しかしながら、当時の砲台跡などは現存しており、日本の猿島や大久野島で見覚えのある建物を見学することが出来ます。

日本では安全の観点から、廃墟を柵の外から覗くことしかできませんが・・・

 

松林砲台とは

松林砲台は香港内で唯一残された、戦前型の防空砲台です。

防空砲台跡の周囲には、軍の宿泊施設やシェルターも現存していました。

 

松林砲台の歴史

1898年から英国軍は湾岸西部の防御量強化のため
香港島北西の山上に砲台の建立を計画、
1901年に着工し4年後に完成しました。

砲台以外にも砲台に弾薬や大砲を輸送するためのハットンロードを整備、
このハットンロードは現在も観光客の遊歩道として活躍しています。

完成から8年、フランスやロシアの侵攻を抑えていましたが、
経費不足や遠洋の敵国軍艦に対応できる大砲の不足から、
防衛拠点を摩星嶺要塞に移し、1913年に武装解除されました。

しかし、第一次世界大戦後、空軍によって再び、防空砲台として利用されることになり
1930年前後には砲台付近にシェルターやキャンプを設置し、砲台の拡張を行いました。

1941年、日本軍の香港侵略時に松林砲台は何度も空襲を受け1門の高角砲が損壊、
駐屯兵は撤退しました。

 

ヴィクトリアピークから松林砲台までの行き方

松林砲台へは、ヴィクトリアピークの遊歩道「盧吉道」の途中にある高西郊遊區(High West Picnic Area)から克頓道(Hatton Road)を介して行くことが出来ます。

お洒落な東屋がトレードマークの高西郊遊區を出発!

分岐をHatton Road(克頓道)へと進みます。

克頓道は戦時中に作られた軍事道路です。弾薬・砲の輸送のために作られました。

兵隊になった気分で松林砲台へ向かいましょう!

松林砲台へはHatton Roadのほかに、トレッキングコース(龍虎山健身径)で向かう手段もあります。

Hatton Roadが舗装された坂道に対し、疲れ足で恐る恐る入ったトレッキングコースは整備された階段でした。

そのため、意外な事にトレッキングコースの方が膝に掛かる負担が少なく疲れませんでした。

 

松林砲台の遺構(廃墟)写真!

わざわざ廃墟を見に向かう方も少ないと思うので、廃墟の写真をいっぱい撮ってきました!

 

かなり雰囲気のある場所で、一人だとちょっと怖いです。

これはHatton Roadのそばにあった遺構です。住居か何かですかね

 

これは少し高台にあったので観測塔かな・・・?

砲台は全部で2つあり、過去には日本軍によって空襲を受けたそうです。

私以外に、中国人観光団体が一組いました。

物好きですな!

廃墟の中で唯一立ち入り禁止の建物、一体中には何が・・・?

 

当時の階段も現存、立ち入ることが出来ます。

日本なら安全の観点から立ち入り禁止でしょうね。

山に隠れる形で施設が並んでいます。

戦死者が出た場所なので、一人でうろうろしていると寒気がしてきます。。

こういった施設がいたる場所にありました。

こんな貧弱な建屋で日本軍からの空襲を受けていたと思うと、
気がおかしくなりそうですね。

 

 

最後に

小規模な廃墟かと思いきや、かなりの遺構が残っていました。

しかも遺構の中に入れてしまいます!日本では体験できないことなので、遺構巡り・廃墟巡りが好きな方は行く価値があるかもしれません。

良い雰囲気の場所ですから、撮影が上手な方であればジブリのラピュタっぽく撮れるのかな・・・?

 

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